交易のコツ

はじめに

このゲームは、お金がなかったら何もできません。港を同盟港にするのにも、水夫を雇うのにも、船に積み込む食料を買うのにもお金がかかります。

ここでは、その「お金」を交易によって稼ぐ方法をレクチャーしています。少し長いですが、これを頭に入れることによって、よりゲームが楽しめると思います。

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交易に必要な五つの心得

余裕の無い人は、最初の2つだけでも心得ておいて下さい。

安く買って高く売ろう

基本中の基本。というか常識です。商品を買う際は必ず値引きしましょう。値引きは、向こうの言い値に対してNoと答えることによって、することができます。売る時にふっかけることができませんが、少しでも高く売るように努力しましょう(あらかじめ同じカテゴリーの商品を買って、その商品の相場を上げる、等)。

「会計」技能を持つ航海士を雇い、主計長にしよう

最初から主人公が交渉を覚えているか、「会計」技能を持つ人がいるジョアン、アル、ピエトロ以外の人は、必ず主計長を雇っておきましょう。彼らは、主人公の値引き交渉が決裂した際(ここは金貨○○枚で勘弁してください、と相手に言われた時)、「そんなことは無いだろう、金貨△△枚でもかなりの儲けになるんじゃないのかい」と強引に畳み掛け、結局金貨△△枚で商品を購入できます。

この値引きは、爵位が上がるほど効果も大きくなります。

船を商船仕様にしよう

商船仕様とは、その船を造船所の改造コマンドで水夫数最低(船が運航できるだけの人数)、大砲数0にすることをいいます。こうしておくとよりたくさんの商品を積めるため、利幅が大きくなります。この際、船内配置で運行の割合を100%にしておかないと、船の速度が落ちますので注意しましょう。

海賊に襲われたらどうするかですが、海賊から逃げ切れないような腕(主人公の航海レベル)では交易なんてできません。尤も、彼らも爵位を持たない相手は襲いませんので、腕に自信のない方は無爵位のうちに交易をしましょう。

免税証を手に入れよう

免税証があると、発行元の国籍の港の交易所で商品が20%引きになります。大変お得なのですが、免税証自体がかなり高価です。最低ランクの爵位の場合、他国の免税証は100000枚もかかってしまいます。裏ルート(アイテムショップ)でこっそり免税証を手に入れましょう。

また、PC版では中立港でも税金を取られます。多分バグでしょう。この場合は大人しく諦めましょう。2/8発売のWin版で直ってなかったらどうしてくれようか。

相場に気をつけよう

同じ港で何回も売り買いを繰り返すと、だんだんと相場がおかしくなってきます。ジョアン編で提示されるリスボン⇔セビリア(岩塩⇔陶磁器)がいい例です。つねにカテゴリー別の相場には気をつけましょう。あまりに薄利になった場合、他の航路も検討しましょう。

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相場に関して

相場の基礎〜実例を交えて

相場は、一回商品を売買するごとに上下します。当たり前の事ですが、旨く使いこなせると随分と効果的に利益を上げる事が出来ます。

例えば、船5隻からなる船団があるとします。そのうちの4隻に商品を満載して、あとの1隻に食糧と水を満載しているとします。この船団がアテネで美術品を買うとしましょう。その時、1隻目は320枚で買えるかもしれませんが、2隻目は350枚になるかもしれません。このように、一隻の船に積むたびに相場は変化するのです。ですから、全ての船に満遍なく食糧や水・水夫を積んで一隻の積載量を減らすよりも、食糧や水は全て一隻の船に集約して、一回の積み下ろしで扱える賞品の量を増やす方がより効率的です。手間も省けますし。

さて、先ほど買った美術品をイスタンブールで売ってから、今度はイスタンブールで絨毯を買ってアテネに売りに行く、としましょう。これも、一度に全て美術品を売ってしまうと、最初は400枚で買い取ってくれるかもしれませんが、2隻目は340枚にまで相場が下がってしまうかもしれません。これを防ぐ為には、1隻目の美術品を売ってから、絨毯を買って1隻目に積む、という作業が必要となってきます。こうすればなかなか相場は下がりませんし、なにより利益が上がり易くなります。ぜひ活用しましょう。

二点間貿易

先述のアテネ⇔イスタンブール(美術品⇔絨毯)航路のように、特定の港どうしで(特定の)商品を売買することを二点間貿易といいます。手間がかからず非常に便利なのですが、これの問題点として扱う賞品と相場都市間の距離がありますので、それぞれについて解説します。

まず、扱う賞品と相場です。同じ港を往復する関係上、必然と大きな利幅が出る商品は限られてきますので、その商品のみを取り扱う事になると思います。そこで、二つの港で売り買いする商品のカテゴリーに注意しましょう。先述の絨毯と美術品のように、同じ「奢侈品」に属するものならいいのですが、これが岩塩と陶磁器のように「食品」と「その他」の場合だと、交易を続けるうちに相場が崩れてきます。できれば、このように相場が崩れるような商品同士は取り扱わない方がいいでしょう。

次に都市間の距離です。アトラスと違って直線距離に気をつける必要は無いのですが、二つの都市があまりに遠すぎると食費などの雑多な費用が儲けを上回ってしまう事もあります。できれば何回か往復する際にどれくらいの食料が必要か、を把握して、それを水、食糧の補給量に反映させたい所です。

最後になりましたが、充分に利益が出る商品構成で行ってください。リスボン⇔マディラなら、リスボンの特産品岩塩よりもオリーブ油をマディラへ持っていったほうが高い利益を出せます。特産品売買に気をとられるとこういう事態に陥りがちなので注意しましょう。

相場の操作

金と銀のように、同じカテゴリーなのにあまりにも商品の価格差がある場合、これらの商品を取り引きしていくにつれ、相場はだんだんと崩れてきます。これを逆手に取るのが相場の操作です。

先ほども書いたように、相場は一回商品を売買するごとに上下します。つまり、同じ商品を買い続ければ、その商品の相場は上がりつづけますし、同じ商品を売りつづければ下がります。以下で具体的な例をあげて説明していきます。

マディラの金をジェノヴァで売るとしましょう。この際、ジェノヴァの貴金属相場が100%なら、金は1000枚/樽で売れます。このとき、ジェノヴァの特産品である銀を50樽くらい買いつづけ、貴金属相場を150%にしてしまいます。それから金を売ると、なんと1500枚/樽で売れるのです。

逆に、今度はジェノヴァの銀をマディラに持っていって売る場合も、これを応用してマディラの金を安く買い叩けます。先ほどと同様に、銀を少しずつ売りつづけることによって、最終的に350枚/樽で買うことが出来ます。

この場合、銀一樽あたりでの損失が200枚程度なのに比べ、金一樽あたりでの収入が1150枚と、圧倒的に収入の方が多くなります。さらに、二点間貿易と違い銀はあくまで相場の調節用ですので、買う量は少なくて済みます。

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儲かる航路

ゲーム序盤

まず、ガレオン船を持っているキャラクター以外は、軽ガレーに買い換えましょう。そして、水夫5人、武器無しの商船使用にします。軽ガレーの中古定価は1400(1.5割ほど値引き可能)、改造費用140、ラティーナの売値が1200なので、ほとんど損害無しに素早く燃費もいい船に買い換えることが出来ます。これを利用して序盤は貿易を行います。

ただお金を稼ぎたいだけならアテネ⇔イスタンブール(美術品⇔絨毯)航路がいいのですが、これは商品が高い為初期費用が結構掛かります。そこで、アテネ⇔イスタンブールを始める為、小金を稼ぐべく私がお勧めするのが「イベリア・北欧周遊航路」です。

まず、リスボンかセビリアでオリーブ油を買って、マディラへ持っていきます。マディラでそれを売って、砂糖を買います。その砂糖をリスボンへ持っていって岩塩と交易し、ボルドーへ持っていきます。そこで岩塩とワインを交易して、ロンドンへ持っていきます。そこでワインと羊毛を交易してアントワープへ。羊毛と毛織物を交易し、ハンブルグへ。毛織物と染料を交易してからコペンハーゲンへ。コペンハーゲンで染料とガラス器を交易してから、再びハンブルグでガラス器と染料を交易する。次はアムステルダムへ行って染料とガラス球か鉄鉱石を交易。ガラス球の場合はマディラへ、鉄鉱石の場合はイベリア地方へ。これで一周です。一周で金塊3つくらいは溜まるので、これを元手にしてアテネ⇔イスタンブール航路に乗り出しましょう。

何でこんな面倒くさい事をするんだ、という意見もあるかもしれません。しかし、これは航海士を集める為の航路でもあるのです。沿線に出てくる航海士をざっと挙げると……(カッコ内は初期位置)

など、多士済済です。このうち、アントニー・シャーリーとギャビン・フィッシャーはなんとしてでも仲間にしましょう。あとでかなり違ってきます。レベルの高い主人公ならこのリストの航海士は全員仲間にできると思います。

さらに、アテネへ行く途中でジャン・ラムジオ(ピサ)、ダルテ・ペレイラ(ナポリ)、ファン・コーサ(バルセロナ)、ニコロ・ステファノ(ジェノヴァ)を仲間にできるとなおいいです。これで仲間には困りません。

ゲーム中盤以降の交易

この頃になると、すでに船団を組んでいるだろうと思われますので、もっと規模の大きな交易を行いましょう。おすすめはマディラ⇔ジェノヴァ(金⇔銀)です。マディラの商業価値が400を超えると市場に金が並び始めるので、交易の前に投資をしておきましょう。ジェノヴァの代わりにリューベックでもかまいません(ただし投資が必要)。先述した相場操作を使えば、より効果的に稼ぐ事が出来ます。

また、このくらいになるとヨーロッパを離れ遠方に来る機会も多くなっているでしょう。カイロ⇔メッカ(美術品⇔麝香)もお勧めです。また、長崎の銀を東アジアの各港に輸出するだけで儲かります。この頃になってもまだ貧乏な方はぜひお試しください。

さらに儲ける為に

金銀と相場操作を使えば、マディラ⇔ジェノヴァよりも高収益が上がるルートがあります。日数がかかる為あまりお勧めは出来ませんが、交易といえば世界を飛び回る事だ、という方にならきっと気に入っていただけると思います。

まず、長崎⇔東アフリカ(銀⇔金)です。とにかく長崎の金は安く、貴金属相場が150%の時でも、わずか50枚で購入が可能です。これを東アフリカの港に持っていき、金と交易します。東アフリカは商業価値が300あれば金を産出しますので、長崎に行く前に準備しておきましょう。長崎で買った銀は最高でも金貨50枚なのに、銀の東アフリカでの最低売却価格が85枚。つまり、相場操作用の商品で儲けが出てしまうという、凄い航路なのです。そして、東アフリカで金を買うと225枚(貴金属相場50%)、長崎で売ると1350枚(貴金属相場150%)となります。これは無爵位のときの価格ですので、自国の同盟港ならば爵位値引きの適用でさらに儲かります。鉄甲船を建造できるようになるまでの暇つぶしとしてやってみてはいかがでしょうか。ただし、ジョアンやエルネストではジパング自体出てきませんので注意が必要です。

また、リオデジャネイロでは金が380枚で買えます(貴金属相場100%、但し商業価値450必要)。ジェノヴァかリューベックの銀を上手く使えば、莫大な利益があげられます。また、それほど往復する気の無い人は南アメリカの港から銀を調達し、金を安く買い叩いてヨーロッパへ持っていきましょう。長崎の銀もいいのですが、太平洋横断は少し大変なのであまりお勧めしません。

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交易向きの船

船学大全にも書いてありますが、追記事項も含めさらに詳述します。また、どんな船でも商船仕様にすればそれなりに儲けが出ますので、ここでは儲け以外の要素を加味して書いております。

まず序盤ですが、ヨーロッパを出ないなら軽ガレーが一番です。ラティーナより安いのに、耐波以外は全てラティーナより上です。迷わず買い換えましょう。これでアテネ⇔イスタンブールを回るだけで充分です。また、日本で手に入る関船はさらに凄いです。軽ガレーで日本まで到達できた人なら迷わず買うべきでしょう。

中盤に入ると、どのキャラクターも外洋に出る必要があります。外洋に出ることが出来て容量が多い船は、なんといってもラ・レアルでしょう。それなりに工業価値の高いヨーロッパの港なら中古で買えますし、ボルドーかナントに少々投資してやれば新造できます。また、安宅舟はラ・レアルよりもさらに燃費がよく安い為、嵐に遭う心配が無くて日本を見つけられる主人公ならこちらにしましょう。ついでに、鉄甲船を買うために造船所に投資しておくといいかもしれません。

上記の二つの船は、なんといっても素早いのが特徴です。海賊や敵対する船から逃げ易い、ということで選びました。逆に、サイズで選ぶならべネツィアン・ガレアスでしょう。890樽分の容量があります。しかし速度が遅いので、主に近距離交易用として使うのが無難でしょう。

ゲーム終盤ですが、日本を見つけられるキャラクターなら迷わず鉄甲船にすべきです。燃費、速度、容量、どれをとっても一級品です。ジョアン、エルネストならシップあたりで妥協しましょう。

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終わりに

このゲームの交易は、ひたすらルーチンワーク的なものになりがちです。東南アジアで買い付けた胡椒をヨーロッパへ持っていくよりも、アテネとイスタンブールを往復している方がはるかに利益が上がるというとんでもないシステムの為、仕方ないのでしょう。

それでも、やはり大航海時代という名前がゲームに付いているからには、大航海時代らしい交易というものを追及してみてもいいのではないでしょうか。南米で大量に取れる銀をヨーロッパで売り払って相場を下げたり、ヨーロッパでタダみたいな値段で買ったガラス球をアフリカで高く売りつけ、代わりに象牙や金を安く買い叩いいて先進国の優越を味わってみたり、わざわざベネツィアでガラス器を買って日本に持っていき「これがギヤマンだぞ!」と威張ってみたり、長崎で武器を売って鉄砲伝来を早めてみたり。

こんな風に各プレイヤーが大航海時代の中で生き生きと活動する、それこそが「大航海時代」シリーズの醍醐味だと私は思います。フクザワ・エイジさんも「航海紀行(取扱説明書)」で「さあ、あなたの大航海時代を彼らと一緒に創りだしてください」と言っています。この言葉を胸において交易を行ってみてはいかがでしょうか。きっと、このゲームがもっと楽しくなると思います。

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